本記事ではテキサスホールデム・ポーカーにおけるプレイの一つであるフローティングについて紹介します。
フローティングとは
フローティングとは、フロップでコンティニュエーションベット(CB)をコールすることを指します。実際のプレイにおいては、フロップで強いハンドを持っていないにもかかわらず、オープンレイザーからのCBをコールし、ターンで相手がチェックしたところでベットをして相手を降ろすプレイという一連のプレイを指して使われる場合が多いです。
フローティングはブラフプレイの仲間として位置づけられるプレイで、高度で有用な戦略の一つです。フローティングは、自分よりハンドが強い相手(だが、ダブルバレルを打てるほどでは無いハンド)にブラフを行ってフォールドさせたり、自分のハンドのバリューを最大化することを目的として行います。トリッキーであるがゆえに、場の状況と相手プレイヤーのプレイスタイルを把握してタイミングを選ぶことが極めて重要なプレイです。
フローティングが決まりやすい場面
フローティングがどういったプレイかということがわかったところで、次はそれらが有効な場面をシチュエーション別に見てみましょう。
相手が状況を判断して降りられるプレイヤーであること
相手が状況を判断して降りられるプレイヤーであることは、有効なシチュエーションというよりは、フローティングを仕掛ける上での絶対条件です。相手がボトムヒットやミドルヒットを降りられないようなプレイヤーである場合、フローティングを仕掛けることで自らの傷を広げることにもなりかねません。
相手プレイヤーがタイトアグレッシブである場合
相手がタイトアグレッシブなプレイヤーである場合にフローティングが決まりやすいシチュエーションが多いです。相手はタイトであるため、プリフロップのハンドレンジはある程度絞ることができます。ボードが明らかに相手のハンドレンジに絡んでいなさそうな状況で、CBを打たれたらフローティングのチャンスです。相手は、フロップをミスしたにも関わらず、プリフロップで得たアグレッションを活かしてCBを打ってきているだけかもしれず、その場合、ターンで黙った相手にベットしていくことでポットを取ることができるかもしれません。この戦略は自分にポジションがある状況で更に有効です。
フロップでペアボードになった場合
フロップでペアボードとなった場合、フローティングのチャンスと言えます。特に、ミドルのペア(77-TT程度)がボードにできている場合は、プリフロップコーラーである自分のレンジの方が、オープンレイザーよりも強く絡んでいる可能性が高いため、ポジションがあるところではCBをコールするのは良い作戦です。
ただし、ペアボードでポジションのない所からダブルバレルを打ってくる相手は相当強いハンドを完成させている可能性が高く、その場合は諦めてフォールドしておくのが無難です。
セミブラフできる状況で仕掛ける
自分のハンドがポケットペアやドローなど、強いハンドではないがアウツが残されている場合もフローティングを仕掛けるのに良い状況です。その場合は、完全なブラフではなくセミブラフとして行うことになるため、もしこちらのベットにコールされたとしてもアウツを引いて逆転できる可能性があります。
いかがでしたでしょうか。フローティングはリスクも高い高度なプレイですが、プレイに取り入れることで大幅に利益を上げる機会が増えます。タイトアグレッシブなプレイヤーに対してはうまくフローティングを織り交ぜてプレッシャーをかけていきましょう。