基礎戦略

バリューベット

本記事では、バリューベットについて記載します。バリューベットとは文字の通り、バリュー(価値)があるベットになります。つまり、自分の勝ち分(利益)を最大化するためのベットです。

 

バリューベットについて

バリューベットは自分の利益を最大化するためのベットになります。バリューベットは「自分が勝っているとき」「相手にコール/レイズしてもらうため」に行うベットになります。

自分が勝っているとき

自分が勝っているときとは、どんな時でしょうか。リバーで自分がナッツハンドを持っている時は、まさに勝っているときと言えるでしょう。しかし、そういった状況は稀です。そのため、相手のハンドレンジやシチュエーションから自分が勝っているかを判断することが重要です。「なんとなく勝っているだろう」と思って、闇雲にベットしてはそれはバリューベットとは言えません。

以下は簡単な例です。

<ボードのカード(リバー)>

<あなたのハンド>

この状況であなたのハンドはナッツハンドではありません。AAがナッツハンドであり、QQはセカンドナッツハンドになります。この時、「相手はAAを持っているか。」を考えることになります。仮にAAを相手が持っているならプリフロップではレイズ・リレイズ・リリレイズを行っているはずです。もし、相手がそういってアクションをしていないなら、AAを持っている可能性は非常に低いことになります。こういったリーディングを行った上で「自分が勝っている」と判断することになります。

相手にコール/レイズしてもらう

バリューベットとは、こちらがベットしているので、次の相手のアクションは「コール」「レイズ」「フォールド」のいずれかになります。このとき、「コール」「レイズ」を相手に行わせることがバリューベットの目的です。

まず、「コール」について考えています。仮にリバーで50BBポットに対して1BBのベットを行ったとします。相手がそこそこのハンドを持っていれば、おそらくコールしてくれるでしょう。これももちろんバリューベットです。しかし、得た利益は1BB分であるため決して多いとは言えません。なので、相手がフォールドかコールするギリギリの額をベットする必要があります。このギリギリの額というのは、一概には決まりません。これまでの相手の傾向やボードとハンドレンジを鑑みてベットを決めるようにしましょう。また、自分がブラフで相手を降ろす時のベット額も意識が必要です。慣れたプレイヤーはポットの半分を打つ傾向にあるようです。

さらに、「レイズ」について考えます。バリューベットに対して、レイズが返ってくることは稀です。なぜなら、こちらが勝っている状態であり、かつベットしているからです。この状態で相手がレイズでこちらを降ろすということはほとんどないでしょう。相手プレイヤーが非常にアグレッシブでブラフを多用するプレイヤーであり、こちらが弱みを見せた時に打ち込んでくる傾向が強い場合は、敢えて小さくベットするのも一つの手です。相手のレイズを誘い出せるかもしれません。もしレイズが返ってきたのであれば、こちらはリレイズorオールインがセオリーです。なぜなら、あなたが勝っている状態だからです。

バリューベットを行うときのシチュエーション

バリューベットを行うときに考えるべき点を2つ挙げます。「相手と自分のハンド」と「相手からどう思われているか」です。

相手と自分のハンド

以下のようなシチュエーションだった場合を考えてみます。

<ボード>

<相手のハンド>

<自分のハンド>

おそらく、あなたがどれだけベットしても相手は、コールorレイズをしてくれるでしょう。なぜなら、相手はセカンドナッツだからです。33のポケットペア以外には負けないので、相手もバリューベットと思ってベットしてくるでしょう。このように、相手にも強いハンドが入っており、自分にはもっと強いハンドが入っているときは、バリューベットは容易に行うことができます。この時、注意しなくてはいけないのは「相手がどんなハンドを持っているか」です。上の状況で、仮に相手がA5を持っていた場合は、相手の役はストレートです。もちろんストレートも強いハンドですが、フルハウスには負けてしまいます。ここであなたが4カードを持って、ポットの何倍もの額をオールインしたら、相手はストレートでも降りてしまうかもしれません。なので、相手がどのくらい強いハンドを持っているかをリーディングし、コールしてもらえそうな額を考える必要があります。

相手からどう思われているか

4カードやフルハウスのような非常に強いハンドが互いに入っているときはいいですが、現実ではそういった状況は何度も来ません。トップヒットか、ツーペアかということがほとんどです。この時に、あなたが「相手にどう思われているか」が重要になってきます。あなたが前のハンドで何回も、リバーでポットの1/3ほどをベットしてミドルポケットやミドルペアをショーダウンしていたとします。この状態であなたがリバーでトップヒットトップキッカーでポットの1/3をベットしたとすると、相手は「今回もミドルヒットだろう。」とトップヒットミドルキッカーでコールしてくれるかもしれません。あなたが急にポットオーバーの額をリバーでベットした場合、相手は「これまでポットオーバーのベットはなかった。危険だ。」と考え、降りてしまうかもしれません。これまでのテーブルでのあなたのプレーとショーダウンをしたときのシチュエーションを振り返り、相手からどう思われているかを意識しましょう。

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