本記事では、ブロックベットについて記載します。ポーカーでは、必ず勝っているか分からなず、判断が難しい状況が多数存在します。ブロックベットを覚えることで、難しい状況を作らないスキルを見に付けましょう。
ブロックベットとは
相手のブラフを防いだり(ブラフさせない)、ポットをコントロールしたいときに行うベットです。これは、自分がポジションがないときに行うプレーです。ポジションがないところから、ベットを行うことで相手プレイヤーにアグレッシブなプレーを行わせず、次のラウンドに進むorショーダウンを目的とします。主にブロックベットは、「ショーダウンを目指すとき」と「ドローを引きに行くとき」に行われます。
ショーダウンを目指す
リバーでスケアカードが落ちたときにチェックを行ったところ、後ろから高額なベットやオールインが飛んできて、なくなくフォールドしたという経験はないでしょうか?「こいつ、ブラフじゃないか?」と考えながらも、コールできずにフォールドするというのは悔しいですよね。そんなときに行うのが、ブロックベットです。以下は例です。
<あなたのカード>
<プリフロップ>
あなた:ハイジャックから3BBレイズ
BTN:コール
SBとBBが降りて、ヘッズアップへ。
<フロップ>
あなた:CBとして6BBベット
BTN:コール
<ターン>
セットが完成しました。
あなた:14BBベット
BTN:コール
相手がトップヒットでコールしているのか、フラッシュドローでコールしているのか分からない状況です。
<リバー>
3枚目のダイヤが落ちました。相手が、フラッシュドローであった場合は負けていることになります。しかし、相手が仮にQスペード、Jスペードのツーペアなら、こちらが勝っています。仮に、ここであなたがチェックをし、後ろから200BBほどのオールインが飛んできた場合は、非常に難しい状況に陥ってしまいます。セットは強いハンドなので、なんとかショーダウンを目指したいところです。ここで、チェックせずにベットすることをブロックベットと言います。
あなた:26BB
このとき、BTNはどういう状況でしょうか?仮に「Qスペード、Jスペード」のツーペアだっとしても相手もフラッシュが怖いです。そのため、レイズで返すよりもコールに留めてショーダウンを選ぶかもしれません。また、相手が「8ダイヤ、7ダイヤ」でフラッシュを持っていたとします。もちろん、フラッシュが出来ているのレイズを返してくるかもしれません。しかし、相手にしても「ハイジャックのプレイヤーが、オーバーフラッシュを持っている可能性がある。さらにレイズが返ってくると怖い。」と考えるでしょう。
BTN:コール
ここで、相手が「Qスペード、Jスペード」ならあなたはポットを取ることができます。相手が「8ダイヤ、7ダイヤ」であればポットを取ることはできませんが、ブラフで降ろされるという状況は回避できました。
これが、ショーダウンを目指すためのブロックベットです。
ドローを引きに行くとき
「フラッシュドローを引きたい。」と思っているのに、後ろのプレイヤーに高額なベットを打たれて降りたこと、もしくは、コールして結局フラッシュを引けずに大きくチップを失った経験がある方もいるのではないでしょうか。先にベットを行うことでポットをコントロールし、安くドローを引きに行くプレーがあります。以下、例です。
<あなたのカード>
<プリフロップ>
カットオフ:3.5BBレイズ
あなた:BBからコール
<フロップ>
あなた:チェック
カットオフ:6BB
あなた:相手のCBの可能性を加味し、コール
<ターン>
ここであなたはフラッシュドローがつきました。ここで相手のカードがAQだっとします。その場合、あなたがリバーで逆転するには、J or ダイヤのカードを引く必要があります。確率はアウツは、11枚なので22%(厳密に計算すると勝率は25%)です。相手プレイヤーは、トップヒットハイキッカーであり、「ドローを引かれたくない。」と思っていれば、高確率でターンもベットしてきます。仮に15BBベットしてきた場合、ポットオッズは30%であり、オッズに合いません。
ここであなたが、先に10BBベットをしたとします。相手プレイヤーは現状勝っていますが、「自分もトップヒットグッドキッカーなので、レイズで返せない。コールでとめよう。」と考えた場合は、コールをするでしょう。このとき、あなたはチェック⇒コールを行うよりも安くリバーを見に行くことができました。このように、先に自分から小さく打つことでポットをコントロールし安くドローを引きに行くときにブロックベットは有効です。
ブロックベットの注意点
ブロックベットの目的は「相手にコールしてもらうこと」です。なので、あなたのベットに対して、レイズが返ってきた場合は注意する必要があります。この場合、ほとんどがフォールドが正しい選択となります。
ショーダウンを目指す場合であれば、あなたは「現状、負けているかもしれない。」がブラフさせないようにブロックベットをしました。このベットに返ってきたレイズにコールできるのであれば、最初からチェックし、相手のベットにコールできることになります。当初の考えから一貫性がありません。
また、安くドローを引きに行こうとブロックベットをしたときに、レイズが返ってきた場合も同様です。そのレイズ額とポットからオッズに合う状態であればコールしてもよいかもしれません。しかし、レイズをコールする場合はオッズに合わないことがほとんどです。オッズに合わないコールをする予定であれば、最初から自分からベットせずに、相手にベットされたらコールで良いということになります。
ブロックベットを活かすポイント
相手にブロックベットだと読まれない
「自分から先に打つときは、絶対ブロックベット」と相手にリーディングされていた場合は、相手は必ずレイズしてきます。レイズすれば必ず降ろせるからです。なので、相手に上記のように読まれないように、プレーを分散させることを心がけましょう。ショーダウンを目指したいときに、たまにはチェック⇒ベットされる⇒コールのスタンスをとってもよいですね。
ブロックベットの額を見極める
相手プレイヤーにレイズをさせないための額を見極めましょう。自分以外のプレイヤーがショーダウンまで行ったときのベット額やハンドを覚えることを心がけましょう。「この額なら相手も慎重になり、こちらのベットにコールで留める。」という事実が分かれば、最もコストを払わずにブロックベットを成功させることができます。
バリューベット
ブロックベットを活かすには、普段からバリューベットを行うことと、その額とブロックベットの額を近づけることです。リバーでナッツフラッシュを持っているときに、バリューベットとしてポットの40%をベットしていたとします。相手がコールし、ショーダウンを行った場合は、相手プレイヤー「こいつは、リバーでしっかり稼ぎに来る。要注意。」と思わせていることでしょう。この状態で、リバーで同様にポットの40%でブロックベットを行った場合、相手プレイヤーはナッツフラッシュのときのハンドを思い出し、コールで留める可能性があります。